遺産分割Q&A
遺産の範囲に争いがある場合はどうしたら良いですか。
名義は被相続人ではないが実質的な所有者は被相続人であるといった財産があるような場合(またはその逆の場合)、ある相続人によって生前に多額の預金が引き出されているような場合など、相続人の間でどこまでを遺産とするのか争いになることがあります。
このように相続人の間で遺産の範囲に争いがある場合に遺産の範囲を確定させるためには、遺産確認訴訟や所有権確認訴訟を提起することが考えられます。
この遺産確認訴訟や所有権確認訴訟は、家事事件ではなく民事訴訟になります。
遺産の範囲について争いがあっても相続人の間で合意できれば、遺産分割調停や審判で遺産分割を行うこともできますが、調停や審判で遺産分割が行われてもその前提問題である遺産の範囲については確定しないため、紛争が蒸し返されるおそれもあります。